海外旅行の最中に肌荒れを起こしたことありませんか?それは硬水のせいかもしれません。
国が違えば水も違います。
日本は軟水、海外は硬水の国が多いです。それだけのことですが、この違いが大きな違いなんです!
私も以前、ヨーロッパを旅行していた時、1週間後ぐらいからお肌に異変をかんじました。
顔に赤いポツポツができて、全身がなんだか痒い。
頭もシャンプーしてるのにべたついてる。。。そんな経験をしました。
ベルギーに移住してから、あの時の異変は硬水が原因だったとこを知ったのです。
そこで、同じように硬水で悩んでいる方や、これから旅行や移住の予定がある方へ、実際に試して効果があった肌荒れに役立つスキンケアを5つご紹介します。
いつだって美肌でいたいですよね。
ベルギーは硬水の地域

ベルギーの硬度はどれぐらい?
水には、マグネシウム、カリウム、カルシウム、リン、鉄、ナトリウムなどのミネラルが溶け込んでいます。
この中で水1リットル中に溶け込んでいる、カルシウムとマグネシウムの量を表したものが硬度です。
具体的には、1リットル中のカルシウムの含有量を2.5倍、マグネシウムの含有量を4.1倍し、その2つを足した数値で表します。
その硬度に基づいて、WHO(世界保健機構)では以下のように分類しています。
軟水 | 0~ 60mg/L |
中程度の軟水 | 60~120mg/L |
硬水 | 120~180mg/L |
非常な硬水 | 180mg/L |
日本では硬度100か120を真ん中として上を硬水、下を軟水と大まかに分ける場合が多いようです。
また、100~200ぐらいを中硬水として区別することもあります。
ちなみに水道水の硬度は、土地によって異なりますが、基準値は300以下(目標値は30~100)と決められています。
私の住んでいるベルギーでは硬度が200~300と言われています。

硬度が高いことはわかりました。でもそもそも、なぜ肌荒れを起こすの?

肌荒れを起こす原因は3つあります。順番に見ていきましょう。
硬水はなぜ肌荒れを起こすのか?
主な原因3つ。

- 硬水に含まれるミネラルが洗顔料の成分と化学反応を起こし石鹸カスが生成される
- 硬水に含まれる石灰が体にくっついて痒みを引き起こす
- 日本人の肌はそもそも硬水に慣れていない
からです。
それぞれの原因をもう少し詳しく見ていきましょう。
石鹸カスが生成される
軟水の日本ではよく泡立つ石鹸やボディーソープも、硬水では泡立ちが悪かったりします。
それは、硬水のミネラルと、石鹸成分の界面活性剤と反応し、石鹸カスが生成されるためです。
その石鹸カスが溶けずに、洗い流しても肌に付着したままになると、肌荒れを引き起こすというわけですね。
一般的には硬度が120-180mg/L以上の水になると、日本の石鹸は使いにくくなると言われています。
だから硬水の地域であるベルギーで、日本の石鹸や洗顔料を使うのはよくありません。

じゃあ、洗顔にも石鹸は使えないんですか?

その通りです。ベルギーをはじめヨーロッパなど硬水の地域では石鹸を使った洗顔はしません。その代わりふき取り化粧水をつかっています。

ふき取り化粧水?

そうです。ふき取り化粧水については、あとで詳しく説明しますね。
もちろん髪の毛も同じです、石鹸カスが付着することでゴワゴワな髪に。
なので、ヨーロッパでは、毎日シャワーを浴びて髪を洗うことはしません。
私もベルギーに移住してから、毎日シャンプーはしていません。というか髪を痛めてしまうのでできません。
石灰が体に付着する
硬水に含まれている石灰が体に付着して、かゆみを引き起こす原因になっています。
体に付着した石灰は目に見えませんが、食器を洗った後に乾燥させると白い物が付着しているのが見えます。
日本でも水回り、特に洗面所やシャワールームでも同じように、白い物が付着することがありますよね。
それが石灰。よく言う水垢です。
ヨーロッパでは水垢が何倍にもなるので、食器を自然乾燥させると白く目に見えてわかります。
それが体に付着していると思うと。。。
だから硬水地域に住んでいる国の人は、毎日シャワーを浴びる習慣がないんですね。
夫も毎日シャワーを浴びると皮膚に良くない!と言って3日に一回のシャワーです。
日本人の皮膚は柔らかい
そもそも、日本人の肌は柔らくてきめ細かく、デリケートです。
「どうして日本人の肌は柔らかいの?」と夫も日本人と欧米人の肌の違いに疑問を持っています。
確かに、皮膚の厚さが違うのか、肌ざわりも違います。
私たち日本人は生まれたときから軟水で育ち、軟水で生活しています。一方ヨーロッパでは生まれたときから硬水です。
硬水に慣れていない日本人が肌荒れを起こすのは、自然な結果と言えます。移住して1年経ちますが、いまだに硬水には苦労しています。

肌荒れを起こしたくな~い!!

ですよね。そこで肌荒れを起こさないための対策を詳しく見ていきましょう。
硬水がなぜ肌荒れを起こすのか原因が分かったところで、どんなことに気を付けたらいいのか対策の紹介をします。
硬水で肌荒れしないスキンケア

家ではシャワーヘッドを変えたり、軟水に変える装置「ウォーターソフナー」を買えばいいですが、旅行ではそうもいきません。
旅行中にできる対策は、硬水に合わせたスキンケアに変えることです。
その方法は以下の5つになります。
- 石鹸カスが生成されない石鹸・シャンプーを使う
- 水を使う洗顔、メイク落としをやめる
- いつもより保湿をする
- シャンプー後はヘアオイルを使う
- 海外でも使えるイオンドライヤーを使う
硬水でも使える石鹸・シャンプーを選ぶ
日本の石鹸は石鹸カスが生成されてしまいます。
- 主成分がせっけん洗浄成分ではない
- 皮膚に刺激の強い成分が入っていない
上記の条件を満たすものであれば、硬水でも使えます。
アミノ酸系の洗顔料や植物原料の物は、石鹸カスが生成されにくいです。
刺激の弱いもの方がお肌にも優しいです。日本で手に入るものでは「アレッポの石鹸」「ミノンフェイシャルウォッシュ」などです。
アレッポの石鹸はお高いので、コスパを考えたらミノンフェイシャルウォッシュがおすすめです。
シャンプーは現地で調達するのが一番ですが、なにしろサイズがデカい!!
長期滞在なら使い切れるかもですが。。。もしくは日本に帰ってからも使うか。
現地で買うなら緑の看板が目印の、ドラッグストアー「Apotheek」で安く手に入ります。
他には日本でも売っている、現地のシャンプーを使うこともできます。
ただ、同じブランドでも日本で売られている物は、日本人の髪質に合わせて改良されているものもあり、成分が異なる場合があるので注意です。
ふき取り化粧水を使う

これが一番おすすめな方法です。硬水&洗顔料の組み合わせが問題なら、根本から改善して洗顔料を使わないスキンケアが確実な方法になります。
この石鹸は使えるのかな?このメイク落としは使えるのかな?といちいち成分をチェックするのは大変です。
ましてやここベルギーでは成分の表記がオランダ語、フランス語になっています。それならそもそも洗顔しなければ良いのでは。という結論に至りました。
ヨーロッパでもほとんどの女性が洗顔をしません。日本のようにW洗顔はありえません!
メイクも落とせるふき取りの化粧水【トナー】です。そのため、化粧水、乳液は硬水の地域では売っていません。

あっ。さっき言っていたふき取り化粧水ですね。

そうです。ヨーロッパでは硬水に合わせたふき取り化粧水が豊富にあるので選び方から詳しく説明をしています。
硬水地域でも使えるふき取り用化粧水を3つ厳選しました。詳しくはこちらです。
この中でも私が愛用しているのは「ビオデルマ」。
日本でもマツキヨなどに置いてあります。
硬水の地域ではふき取り化粧水の種類が豊富です。
とにかく全身保湿

シャワーを浴びた後に付着した石灰で体が痒くなるので、シャワー後はとにかく保湿しまくります。
硬水を洗い流すイメージで、エビアンのターマルウォーターをシュッと全身に吹きかけた後、バスタオルでふき取り、最後にボディクリームを塗っています。
この方法にしてから、ターマルウォーターが石灰のふき取りを助けているのか、体の痒みが減りました。
ボディークリームの効果も抜群です。
乾燥による痒みを防いで、お肌もしっとりして柔らかくなります。
ベルギーを含めヨーロッパでは、オーガニックのボディクリームが安く手に入るので、現地調達がおすすめです。
オーガニックショップはあちこちにあるので、探すのに困るとこもないです。
でも、日本から買って行った方が安心な方は
人気があるブランドは「WELEDA」(ヴェレダ)Melvita(メルヴィータ)NEAL’S YARD REMEDIES(ニールズヤードレメディーズ)MAMA BUTTER(ママバター)
ボディークリームは、欠かせないスキンケアの、アイテムになっています。
シャンプー後はオイルが効果的
日本にいるときはオイルではなく、ミルクで十分でしたが、ヨーロッパでは硬水に加えて乾燥もプラスされます。
そこでオイルの出番です。シャンプーした後に洗い流さないタイプを使っています。
日本の時のようにサラサラというわけにはいきませんが、ヘアオイルでパッサパッサの髪がしっとりします。
ブラシがなかなか通らなかった髪も、通るようになりました。
ヨーロッパで良く売れているオイルは「WELEDA」(ヴェレダ)KERASTASE(ケラスターゼ)、私はケラスターゼをもう何年も使っています。
香りも良いのでお気に入りです。
スキンケアのまとめ
海外で肌荒れが起こらないようにするスキンケアをご紹介しました。
旅行が短期間でも肌の弱い方や、アトピー体質の方は特に注意した方がいいかもしれません。
たかが水ですが、硬水恐るべしです。
が、人によっては硬水でも全く問題ない方もいるようです。お肌の状態は人それぞれなので、自分に合ったスキンケア用品を選んでくださいね。